音楽学校を除籍になった理由。
ブルガリアは北海道くらいの大きさの小さな国。
そんなブルガリアには国をあげて音楽家を育てる、音楽の小学校が7つもあります。
もちろん無料です。
IMAの指導者でもある友人から聞いたのですが、知り合いの小学6年生の子がその音楽学校から
除籍になったそうです。
専攻楽器は優秀な成績だそうなのですが・・・
優秀な生徒さんがなぜ?・・・?
学校を除籍になった理由は、
ソルフェージュの試験結果が良くなかったからだそうです。
楽器の演奏が主体になっている日本だと考えられないと思います。
日本の感覚だと、自分の専攻楽器がそれなりに出来ていたら、
例えソルフェージュの点が少しくらい悪くても
成績に反映されるだけで、「除籍」とまではいかないでしょう。
ここにブルガリアの音楽教育レベルの高さの秘密があるのだな、と思います。
「音楽」の本質を学ぶことがきちんと重要視されているところが、
音楽教育レベルの高さを物語っていますね。
日本でいうソルフェージュとは理論、聴音だけと思われているところがあります。
それだけだと、実際の演奏の際に何も活かせないものとなってしまいます。
ソルフェージュとは、もっと広範囲にわたります。(過去ブログやwebサイト参照されてください)
本当の良い音楽とは、良い音とは、このテイストを養うことも、
ソルフェージュともいえるかもしれません。
結局、どんな楽器のレッスンもただ音を並べるだけではなく、
様々な知識や、優れた耳、リズム感、歌、
なにより、自分の内側に流れる「音楽」が生命力、推進力を持っていなければ、
それは空洞の音楽になってしまいます。
テクニックを磨くことは大変重要です。
ただ、内側に流れる音楽がなかったら・・・どうでしょう。
自分の内側に流れるリズムがハーモニーが生命力を持っていなければ、
技術を磨いたところで宝の持ち腐れです。
テクニックという道具は、広い意味でのソルフェージュ力があって初めて生きるものなのです。
音楽の本質、それはソルフェージュにあるといっても過言ではありません。
日本の音楽が上辺だけでなく、もっと本質から変わることを祈りつつ、発信し続けたいと思います。
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